-動作状況-
音だし確認済みとなります。
-外装コンディション-
ウェイト部分に若干変色あります。
-付属品-
フォノケーブル、アームスタンド
ステレオトーンアームもパイプアームが全盛となり、カートリッジもMM型が主流となると、上下水平の動作感度やダンピング方法、ピックアップの等価質量などの特性に高級機器なみの水準まで求められるようになりました。
ここで、オーディオテクニカは、あえてプロの業務用として性能も厳しい放送局に使用されていた当時のオイルダンプ式アームに対抗して、このスタチックバランス型パイプアームを取り付けられるよう研究を行ないました。これが、その後30数年にわたり市販されたAT1500シリーズの開発となりました。
はじめに当時、設計開発担当者のひとりは、当時内幸町にあったNHKの技術資料室を訪れ、BTS(放送機器規格)のうち、プレーヤー部分を見せていただき、トーンアームに求められる規格を抜粋してきました。そして、16インチ型と14インチ型の2種の基本寸法と関係仕様を基に設計に取り掛かります。機能上必要とされたのは、取り扱い面での正確さと、堅強さでした。針圧印加はパイプ上にリングウェイトを確実な基本を基に設けられました。それから半年余。幾度の改良を経て、放送局仕様スタチックバランス型トーンアームAT1501,1503が放送業界に送り出されます。AT-1501がNHKで使用され始めたのをきっかけに、各民間放送局においても採用されて行きました。カートリッジは、ステレオレコード再生用AT-5Sのローインピーダンス型が用いられました。放送局仕様としては、当社のMC型カートリッジ1号機のAT-13M(モノ再生)も特筆したいところです。
これは、コイルと一体の振動系をダンパーゴム全体でホールドしたオーソドックスなもので一時各民放局を中心に活躍しました。
当時都心の西銀座にあった某放送局のサテライトスタジオでAT-1501とAT-13Mが業務用プレーヤーに取り付けられ、長く使用されたことがあり、当時、目にしたことがある方で覚えていただいている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
しばらくして、プロ用のしての実績を認められ、AT1500シリーズは一般用途の要望を受けます。このため、途中シェルをアルミ材削りだしのLT-13に改良し、PU出力コネクターも規格品を設け、アームスタンドベースもスライド型にするなど改造して市販されました。
これはAT-1500IIシリーズとしてマニア層に高い評価を受けました。
|
型式 |
スタティックバランス型 |
全長 |
360mm |
実効長 |
282mm |
針圧調整範囲 |
0〜3.0g |
アームベース穴 |
23mm |
適合カートリッジ重量 |
3〜23g |
トラッキングエラー |
1.5度 |
アーム高さ |
45〜70mm |